【シガーレビュー】モンテクリスト No.4 – キューバの世界的ベストセラー
世界的ベストセラーと名高いモンテクリスト No.4を吸ってみたい。
5.8インチ42RG(長さ約129mm・直径約16.67mm)のペティコロナ。バランスの良いサイズ感の中に、モンテクリストらしい味わいがたっぷりと詰まっている。
表面は穏やかに艶光りし、しっとりとした手触りである。
シザーでカットするときも、柔らかな弾力性を感じつつも、スムーズに切れた。着火。芳ばしく甘い香りがほのかに漂う。
吸ってみる。序盤はまったりとした甘さ。ウッド、ナッツの風味。
中盤はその味わいが濃くなりつつ、徐々にスパイス感も出てくる。
ドローは、軽いというほどではないが、問題なし。たっぷりとした煙を吸い込みたければやや強く吸わねばならないけれど、強く吸ってもキツくなったり、味がひどくなったりすることもない。むしろ濃厚で太いキューバンシガーの味わいをしっかりと楽しめる。
後半はやや重くなりつつも、渋さやえぐみが出ることもなく、おいしさは変わらない。
味はマイルド、強さはミディアム。まったく体に負担とならないやわらかさ。それでいながら心身に満ちるキューバンシガーのエネルギー。脳と細胞が穏やかに覚醒する。
おいしく吸いやすいシガーはスパスパいくので、ちょっと早めに終わってしまう。35分。ゆったり吸えば40~50分くらいは持つだろう。
イメージされる情景は、森の中の小さな古城。
私的分類としては、のどかだが高級なくつろぎと活力を与えてくれるアップ系。
すばらしく上質な味だが、強く主張するところはない穏やかな個性。サイズ的にもちょうど良く、色々な面で“具合のいい”シガーだ。「世界で最も売られている葉巻の一本」というのも納得なのであった。