【Cigar】ボリバー ペティコロナス – マイルドさの中にある力強く奥深い味【Cuba】
ベネズエラの革命英雄、サイモン・ボリバールの名にあやかったキューバンブランド、ボリバーのペティコロナスである。
やや土っぽく、ある種野暮ったい―――しかし力強く奥深い味と香りのあるシガーである。
ペティコロナというとその響きから、小さく可愛らしいサイズ感をイメージするが、実際には通常のコロナよりやや小さい程度、つまりそこそこ立派なサイズのシガーである。長さ約129mm、太さ約16.6mm。
フラットカットして着火する。ドローは、ちょっと硬いかなぁ? もう少しスムースなのが理想だが、まあ吸えないことはない。
味わいとしては、ほろ苦さのすぐそばにある濃い甘さ。香りはなかなかに芳醇で、まろやかなコーヒーっぽいテイスト。
吸いはじめは、ちょっと味わいがぼんやりして感じられるかも知れないが、少しずつ濃く、鮮明になってゆく。スパイシーさの中に感じる、ロースト感とナッツ感。コーヒーやナッツの風味に包まれたオイリーなコク。
辛味はなく、煙はマイルド。一方なかなかの重さはある。吸いやすいけれど、吸いごたえはある。
イメージされる情景は、自然のままの姿にちょっとだけ手を加えることで優雅な風情を実現した庭園。
私的分類としては、体の深い部分までくつろがせてくれるリラックス系。
王道的で古典的、素朴といってもいい落ち着きの中に、豊かな奥深さを満たした葉巻だ。例えば歴史書でも読み、古い時代に想いをはせながら吸ってみたい。