サンチョパンサ ノンプラス

 キューバのローカルブランド、サンチョパンサのノンプラスである。サンチョパンサとは古典「ドン・キホーテ」に出てくる主人公の従者のこと。

 素朴で力強い味わいのキューバンシガーだ。

サンチョパンサ ノンプラス

 サイズは長さ約124mmの太さ約16mm。ペティコロナ系の、それなりにボリューム感のあるシガーである。

 本体表面からはそれほど強い香りは漂わず。鼻をくっつくくらいまで近付けると、わずかに鰹節っぽい匂いが感じ取れる。

 煙の味としてはビター。いや、ビターというよりロースト感。もとより甘さ控えめなお菓子を、あえてちょっと焦げるくらいまで焼き上げたような喫味。

 甘さやスパイシー感はその奥側にあるが、それほど自己主張しない。素朴、ともいえるし、上品とも感じられる。モンテクリストに似ているかもしれない。

 残念なことに、ドローはちょっとキツかった。ただ、ショップの紹介文にもドローは少し硬めと書いてあったので、こんなもんなのかもしれない。吸い口から爪楊枝で穴を通すと、多少はマシになった。

 イメージされる情景は、お菓子工房の煙突。煙はもちろん煙だけれど、甘い香りが含まれている。

 私的分類では、午後のうたた寝のような弛緩を与えてくれるリラックス系。

 サイズにしてはまあまあお安めのキューバンシガーである。一度どんなものか、気軽にお試しいただきたい。