【Cigar】オヨ・デ・モンテレイ ペティロブスト – 適度な量感で味わえる極上の葉巻体験 【Cuba】
オヨ・デ・モンテレイ ペティロブストはオヨの中でも人気のショートサイズシガー。政治家の麻生太郎さんが好んで吸う葉巻としても有名だ。
4.02インチ50RG(長さ約102mm・直径約19.85mm)の実にちょうどいいサイズ感で、極上の葉巻体験を味あわせてくれる逸品である。
表面の香りを嗅いでみる。発酵したウッドの中にどこな乳的な香り。
パンチカットして着火。ドローを確かめるために吸ってみる。煙の通りは申し分なし。やはり50RG以上のシガーにはドローに信頼感がある。
その最初の一口から「ああ、これはいいキューバの葉巻だ」と感じさせられた。味というよりは作用。体感。心身の弛緩と、脳や神経の穏やかな覚醒。
柔らかな乳成分に包まれた複雑な香辛料のブレンド。芳ばしいナッツとカフェオレ、バターのコク。
中盤以降はナッツさをメインに、風味や味わいがより濃厚さを増す。
終盤になっても、えぐみやまずさは欠片も現れず。旨みやスパイシーさはぐんぐんと強まる。うまい。
ボディはマイルドミディアムといったところか。オヨらしい柔らかさの中に、適度なアクセントとなる刺激もある。
喫煙時間は50分。おや? と思う。これは私が、例えばノンキューバンのさほど高価ではないロブストを吸うときと、そんなに変わらない時間だ。
太いこともあって燃焼はゆったり。吸い終わるのが惜しくて指が熱々になるまで吸い続けた(高価でないロブストなら、もっと早めに吸い止めることが多い)。それゆえの50分であるが、そう考えると、このシガーは一見短いようで、実質的には他のロブストに負けない量感のある品なのだともいえる。
ちょっとでも長く楽しめるようパンチカットにしたのも正解だったと思う。至福の50分であった。
イメージされる情景は、アラブの宮廷を模したマッサージサロン。
私的分類としては、恍惚とするような弛緩の中、自分の中の嫌なものを全て除去してくれるようなリラックス系。
柔らかく滑らかな喫味。わかりやすくかつ奥深い味。量的・価格的にも適度。初心者にもぴったりだし、ベテラン愛好家でも不満を感じることはないであろう。まさに名シガーの一つといえる。