【シガーレビュー】パルタガス ショーツ – 名高きショートスモークの最高峰のひとつ
極めて高名なるキューバの名品、パルタガスショーツである。
パルタガスの中では比較的リーズナブルな小品だが、その旨さ、味わいの奥深さは一級品。ベテランスモーカーの常喫用としても愛されているし、初心者の最初の一本としても勧められている。
サイズは長さが約110cm、太さが約16.6mm。ビトラはトレペティコロナとある。
ワイルドな暗褐色の外見からは、葉巻らしい濃い匂いが漂う。土。その奥にある腐敗、熟成、発酵。
フラットカットして火を付ける。ドローは若干締まり気味だが問題なし。
パルタガスらしい強い旨味が、すぐに口の中に充満する。ナッツ感のあるコク。それが溶け込んだコーヒーの風味。トーストの香り。
味は濃厚でしっかりしているけれど、それなりの太さがあるので刺激は少なくまろやか。
また意外と突出した要素もない。良質なビターさ、スパイシーさ、旨み、そして甘みもバランスよくまじわりあっている。
おだやかに吸っても、強めに吸ってもうまい。肩の力が抜ける。同時に下腹部から熱いエネルギーが染み出してくる。
イメージされるのは森に住む巨大な雄牛。力強く、鷹揚で、しかし事となれば凶暴だ。
私的分類としては、ゆったりとしつつも野太いエネルギーを与えてくれるアップ系。
朝の一本にするもよし。夕食後の一本にするもよし。毎日とはいわずとも、数日に一本は定期的に吸いたい名シガーである。