【ビールレビュー】ワールドクラフト 〈モルト香る〉メルツェン – 本場ドイツ流の長期熟成ビール。スッキリした上品さの中にあるクリーム
ワールドクラフト 〈モルト香る〉メルツェンはサントリーが造っているクラフトビール。コンビニ限定ビールであり、ファミリーマートでだけ取り扱いがある。
メルツェンは3月の意味。一方パッケージの解説には「オクトーバーフェストで飲まれる」と書いてある。
オクトーバーフェストは10月祭を意味するが、この場合はビールの本場、ドイツはミュンヘンで行われるビールの祭典のことを指す。メルツェンとはつまり、その祭典で飲むため3月に仕込んで10月に完成させる、長期熟成ラガービールのことなのだ。
原材料は麦芽、ホップ。度数は5.5%。色合いはクリアのようでやや赤系の濃さもある。なかなかに渋いオーラがあるな。
まずは匂いを嗅いでみる。ビールらしいなかに、クリームとクッキーが交わったような香りがほのかに漂う。
メルツェンビールは傾向として、アルコール度高めで味はまろやか、のどごしはドライで、苦味や香りは控えめとなるそうだ。
とはいえこの〈モルト香る〉メルツェンは香りもなかなか。おだやかで物静かではあるが、しっかりとした存在感を有している。
味わいは全体的に上品。なるほど苦味は控えめで、ほどよい強さの柑橘系の酸味あり。しっかりとした、それでいてくどくない程度のクリーム感がコクとなっている。
すっきりとしてクリアな飲み口なのは、天然水を使用したサントリーのビールに共通する部分だ。
日本人に飲みやすく、心地よい味であるとともに、舶来の香りもする。
ビールの祭典オクトーバーフェストか。いつか行ってみたいものだ。まだ見ぬドイツの風景を想像しながらおいしく頂いた。