ラールセン ファイン&エレガント

 ラールセンのファイン&エレガントはパウチ物の中ではやや高級な微着香パイプタバコ。

 見た目、香り、味、すべてがハイセンスな逸品だ。

ラールセン ファイン&エレガント

 パウチから取り出し、まずはその葉の美しさに軽い驚きを覚える。

 鮮やかな黄色いリーフと、その色彩を引き立てる黒いリーフのコントラスト。それを眺めるだけで、目が楽しくなる。

 香りは柑橘系―――オレンジ。商品説明には「オレンジとキャラメルを思わせる」という文言もある。それを意識してよく嗅いでみると、なるほど、キャラメルを思わせる、お菓子っぽい香りも含まれていると気付く。

 クロスカットなる方法でカットされたという葉は、ややドライか。詰めやすく、火もつけやすく、火もちもいい。

 煙の味わいとしては、上品な甘味と酸味。それからわずかなほろ苦さ。それらが香りと融合し合い、天然のフルーツのような風味を生み出している。

 どんなパイプタバコ にもいえることだが、過燃焼には注意。熱しすぎると、かなり苦味が強くなる。ただその苦味すら、それはそれで気品がある。

 かなりしっかりとした味わいだが、強さ的にはライトといっていいだろう。洗練された味わいは飽きがこない。このタバコを常喫用としている人も多いという。

 脳裏に浮かぶイメージは、立派な洋館の小さな音楽室。軽やかにショパンを奏でるピアニスト。その音色に耳を傾けながら瞑想にふける。

 私的分類では、心身の状態をスッと平常に戻してくれそうなリラックス系。

 こいつを毎日吸い続けていれば、なるほど自分自身もエレガントになれそうな、そんなタバコである。