【ウィスキーレビュー】角瓶 – 日本で愛され続けた安定の味
日本中における無数の飲み屋さんでおなじみ、サントリーの角瓶である。
リーズナブルウィスキーの代表なのであろうが、トリスやブラックニッカクリアと比べると倍くらいの価格はあるので、格安ウィスキーというほどでもない。
格安でもないし、また定番すぎるからかもしれない。意外なことに、個人的にはあまり飲んでこなかったお酒だ。あらためて、じっくりと味わいたい。
角瓶はサントリー創業者の鳥井信治郎氏が「スコッチに負けない日本のウィスキーを」と完成させたものなのだそうな。
グラスに注いで香りを嗅ぐ。淡めでまろやかなウィスキーの香りがする。
ちびりと口に含む。澄んだほろ苦さと上品な旨み。ウィスキーらしさもむやみに自己主張せず、落ち着いた味わいである。
ウィスキーソーダにする。ソーダの酸味とよく調和しあい、旨みや甘味が増幅する。
クセのない安定した味と飲み口。なるほどカクテルベースとしても良さそうで、居酒屋などで多用されるのも納得する。
ある意味これといった個性はないのかもしれない。また欠点もない。ウィスキーの味というものをすんなり楽しめる酒なのではないかと思う。