【ビールレビュー】僕ビール君ビール – 大いに香るレモン&ハーブ。レモンスカッシュのような味でしっかりビール
僕ビール君ビールは長野県は軽井沢のビール醸造所ヤッホーブルーイングのクラフトビール。ローソンと共同開発したそうで、一般流通はローソンとその関係企業に限定しているようだ(一部通販もあるみたいだが)。
「レモンやマスカット、ハーブを思わせる軽快な香り」が特徴で、ビタスタイルはセゾンとある。セゾンとはベルギー南部流の醸造法で、発酵法はエール。夏向けビールのための製法で、ボディは軽く、さっぱりとした柑橘香やスパイシーさが特徴とのこと。
原材料は大麦麦芽、小麦麦芽、ホップ。度数は4.5%とちょっと軽め。
ビールをグラスに注いでいると、それだけでおお、と思わされる。注ぐだけで、鼻へと漂ってくる香り。なるほどレモンとハーブを感じさせる。色合いは小麦を使っているだけあってかなり明るめだが、その色合いもレモンっぽい。
泡はシュワシュワとした、さわやかで軽やかなタイプ。一口飲んでみると、さきほど鼻で感じた要素を今度は口の中で感じることになる。
心地よい酸味のレモン、爽快さを高めつつ、味に単純ならざる奥深さを加えてくれるハーブ、甘さもあって、これは確かにマスカットだ。舌を適度に刺激してくれる麦の苦味や旨みは、スパイス感として感じられる。
レモンスカッシュのような味わいではあるが、さりとてレモンスカッシュそのものともそれふうの酎ハイとも異なる。レモンスカッシュ風の味を有しつつも、しっかりとビールである。
確かに夏向けだと感じる。あいにくこのビールを飲みこの文章を書いているのは11月なのでアレだが、暑い夏の日、カラカラに乾いた喉をこのビールで潤したなら、さぞ気持ち良かろう。
近代的、都会的な味のようで、どこかレトロな感じもするな。イメージされるのは昭和の中期あたり、当時のモダンボーイ、モダンガールたちがバーやパブでビールを楽しんでいる風景。
アルコール度数が軽めとはいえ4.5%はあるのだけれど、酔いはまわりにくいように感じる。レモンやハーブのあざやかな香りが、むやみな酩酊を抑制しているのかもしれない。野外やパーティなどで飲むのにもいいのではないか。
あっさりさっぱりではありつつも、クラフトビールらしい個性をしっかり有した味わい。次に飲むときは、サウナで整いを得た後にでもしてみようかな。