【日本のリーズナブルウィスキーレビュー集】凛セレクト

 トリスクラシックなどの格安クラスよりさらに安い超格安クラスウィスキーのひとつである。

 メーカーは宝酒造で、アルコール度数は37%。ラベルの原材料項目にはモルト、グレーンの後に「ブレンド用アルコール」なる見慣れぬ記載がありちょっとひよる。

ある意味新鮮な変化のなさ

 「凛」は2016年の11月にリニューアルされている。ブレンド内容を変更し、名前もキングウイスキー「凜」から「凛セレクト」に変わった。

 凛セレクトは「キングウイスキー「凜」に使用する原酒に、今回新たな原酒を選定してブレンドすることで、よりすっきりとした後味を実現したウイスキーです」とのこと。

 まずはグラスに注いで香りを。意外なことに、安いウィスキーにありがちな刺々しいアルコール感が―――ないわけではないが少ない。

 ただし別に良い匂いもしない。つまり極めて香りが少ない。開封して日が経つとケミカルなアルコール臭が出てくるという情報もある。

 ストレートで舐めてみる。若干の辛さはあるがまろやか。グレーンによるほどほどの甘さもあり、飲みやすい部類なのではないか。

 トワイスアップ気味になるように加水。味の変化は感じない。辛さはやわらぎ、一方でその他の味わいも同様に薄くなり、飲みやすくなる。

 氷を入れてロック。こちらも味の変化は少ない。ちょっとビター感が強くなり、冷たくなった分キリッとした飲み口にはなる、くらいか。

 ウィスキーソーダ。まあまあおいしいのだが、単純に炭酸水が持つ酸味の中にこの酒の味が混ざっただけ、という感もある。

 こう、飲み方を変えても味に変化がないというのはある意味新鮮。変な見方かもしれないが、これまで飲んできたウィスキーは飲み方によってちゃんと味が変わってたんだなぁ、ということを再確認させてくれる。

 さて総評すると個性もないが欠点もない。どんな飲み方でもそれなりに飲みやすくて酔っぱらえるウィスキー、という印象。案外悪くも……ないんじゃないか?